「中学卒業後はできるだけ強い高校で野球がしたい」
「甲子園に出場したい!」
「高校野球で活躍して、将来はプロ野球選手になりたい」
中学3年生の私は上記のような皆さんと同じ志を持って、地方の高校へ知人の紹介でなんとか一般入試という形で憧れの学校に進学することができました。
そして、2年の秋から背番号をいただき、全国大会への出場は果たせませんでしたが、地方大会への進出など高校野球を通して様々な経験をすることができました。
しかし、僕は高校3年生の夏の大会頃から『野球をするのは高校までだな』と思うようになりました。
「プロの世界で活躍したい!」
「生涯野球に関わる仕事をして生きていきたい」
こういった皆さんの今の考えを否定するわけではありませんが、人間の考えは僕のようにその状況下で変わっていくものです。
そこで今回は、
という3つのポイントに絞って記事を書いていこうと思います。
また、この記事はあくまで僕と僕の周りの友人の肌感覚なので、絶対というわけではありません。
また、2022年卒業予定の現時点で記事になるので読む時によっても内容の見方が異なることもご了承ください。
それではまず、
について解説していこうと思います。
あなたがもし大学からのスカウトや、特待制度を獲得したいと思うのであれば全国大会に一度でも経験しておかなければならないでしょう。
その上で、プラスαレギュラーや、背番号などが入ります。
上述のように私は県内で優勝して、背番号一桁でベンチ入りした実績はありますが、声がかかった大学は全てあくまで『紹介』という感じで、免除という感じではありませんでした。
肌感覚的には高校受験の時のように全額免除が出にくいというのが大学での現状のような気がします。
なので僕は、高校の進学はある程度その先への大学の進学を見越して選択することををお勧めします。
その場の憧れで進学先を決めてしまうと、そのしわ寄せが高校3年生になってから必ずやってきます。
「まだまだ先のことだから」と結論を先送りにせずに
今のうちから将来は野球で食べていくのか、進学先は野球を基準に進むのかという部分に向き合ってみましょう。
次に、
結論から言うと、野球をやめるという人は学校の成績は100%意識しなければなりません。
※この”意識する”というのは野球をしていない一般生徒(特進科などを除く)と同等のレベルの成績をとっておくということを指します。
というのも、強豪校野球部に所属している学生の多くは勉強との両立が難しい状況にあります。
(もちろん進学校で甲子園出場校などもありますが、全体的にかなり稀なケースです)
しかし、今まで勉強に当てていた時間のほとんどを部活動に注いできた私たちは、夏の大会終了後から受験勉強を始めたところではっきり言って労力に対して、大した大学に進学できないのが現実です。
そこで学校から指定校の枠を勝ち取らなければなりません。
ここで野球を続ける学生は、大きなアドバンテージを持つことになります。
ここでの基準は、
強豪校であればあるほど、個人的な実績(全国大会出場、スタメン、主将etc…)がある選手順に優先順位は高くなります。
しかし、野球を引退する人は(ないことはないのですが)そのアドバンテージがかなり弱くなることを認識しておいた方が良いでしょう。
そのため、高成績とまでは言わずともある程度標準の成績を残しておくことが重要になるのです。
在学中に野球を引退することを考えているのなら早いうちに担任の先生、もしくは進路担当の先生に指定校一覧の用紙を見てみてもいいでしょう。
しかしこの時、野球部の顧問の先生には絶対にバレてはいけません。(詳しくは後の章で解説します)
最後に
という切り口から。
これも結論から申し上げます。
めちゃめちゃ影響します。
しかし、高校によっても違いがあることは大前提なのですが、理由を説明するとわかっていただけると思います。
まず監督というのも一人の教員なんですよね。
雇っている学校があって、部活動を目的に集まる生徒がいる。
つまり、監督というのは生徒を集めて学校の知名度を上げるという仕事があるわけです。
そしてもう一つ。
それはそこで育てた選手をより良い大学へ進学させ、我が校の評判をよくするという面もあります。
大学にどのような選手を輩出させるかというところも学校が監督に求めている重要なポイントなんですね。
高校野球ではよく『人間性』という言葉が多用されますが、この人間性というのは大学で高く評価されています。
なぜならこういった選手はチームの中に必ず必要で、実力至上主義の高校野球のベンチの中にも一人は必ずいる選手なのではないでしょうか。
そう、彼らは『技術はいまいちだけどなんだかいつもベンチにいる選手』という立ち位置を確立させているのです。
しかし、口には出しませんが、監督の考えの中でそういった選手は
大学で野球を続ける”ありき”な気がします。
強豪校になればなるほどベンチに入れる確率はどんどん狭き門になってきます。
僕たちの部員は100名以上の部員がいましたが、200人近い部員がいる高校、あるいはそこの高校に入るまでの基準が果てしなく厳しいなんて高校ではライバルとの競り合いなども激しくなるでしょう。
これは僕の経験談なのですが、そいった熾烈な争いの中で僕たちは1%でもメンバーに入るために工夫を凝らして日々生活していました。
なので、自分を悪く見せる材料は一つでもなくしておきたいし、作りたくありません。
そんな中で大っぴらに
「高校で野球をやめるつもりだ」と発言することはマイナスでしかないことは明らかではないでしょうか。
少なくとも僕はそう感じています。
高校野球はその人の人生を変えます。
もしかすると、今までの価値観や世界観を全てひっくり返してしまうかもしれません。
いいことも悪いこともこんなにリアルに感じることはないと思います。
しかし高校野球だけが人生でないことも事実です。
ヒットを打って評価されたり、
レギュラーになって喜んでくれる人がいたり、
ホームランを打って誰かが喜んでくれるという世界から抜け出した時に
自分には何があるのか。
それを高校球児と呼ばれる時から、少しでも感じてみてください。
そして、それを見据えながらも高校球児としての自分を全うする。
少し難しい表現になりましたが(笑)僕が言いたいのはそういったところです。
みなさんの決断がこの先の大きな幸をもたらすことを願っています。